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セックス・アンド・ザ・シティ

あの四人が帰ってきた! キャリーが、シャーロットが、ミランダが、サマンサがNYのストリートにマノロの靴音を響かせて帰ってきてくれた。もう、それだけでいい。それだけで嬉しい。〇四年にTVシリーズが幕を下ろしてからずっと、ファンたちはこの瞬間を待ち侘びていたのだ。

 終了直後から映画化の話は常にあった。けれど語り手である主人公キャリー役のサラ・ジェシカ・パーカーと、このドラマの象徴ともいえる性の猛禽(笑)サマンサ役キム・キャトラルの間の確執から実現の難しさを膾炙されてもいた。噂が浮きつ沈みつするたびにファンも泣いたり笑ったり。まことに罪作りである。

 そんな一喜一憂を製作側も知っていたのだろう。映画は徹頭徹尾ファンサービスとなっていた。「観たい!」と思うシーン、聞きたい台詞の連続。予定調和といえば予定調和だ。エピソードはすべて先が読めてしまう。だから英米の辛口評論家にはいまいち評判が悪かったりもする。

 が、そんなこたどーでもいい。というか問題ではない。始めっから作品としての完成度よりも、いかにTVシリーズに雰囲気を近づけるかに意識的にポイントが置かれているのだから。むしろ映画だからということでアプローチしやすく各キャラの毒が若干薄まっているほうが残念。

 むろんこれはSATC初心者にも充分に愉しいコメディ映画だ。しかしファンにとって四人はまさに友達だった。本気で彼女らに共鳴し、ときに反発し、喜怒哀楽を共にしてきた。少なくとも、そう感じていた人間が『インディジョーンズ4』ファンよりたくさんいた。私は仲間の一人として素直にハッピーである。

 そう。『セックス・アンド・ザ・シティ』を映画館で観るとき、そこに居合わせた観客たちははみな友達なのだ。

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