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Bangkok Love Story (Puen)

本国タイでは記録的大ヒットとなった(らしい)純愛〝萌え〟ゲイ・アクションロマン。非常にやおい少女漫画的で、やおいが苦手な儂にはどーにもこーにも居心地が悪い。ガイジンたちには古色蒼然としたメロドラマにみえるらしくて、ときおり紋切りエピソードに失笑が起こる。しかし、ではロクでもない作品なのかといわれると、そういうわけではない。アジア人のメンタリティにはたぶん優しく寄り添うだろう。まあ、もうすこし役者が上手ければと思わなくはないが。

物語は単純で、悪党専門の殺し屋マークと、その標的となったイートの報われない恋物語である。マークが働く組織に不利をもたらす「ある事件の目撃者」だったがゆえに殺しを依頼されたのだと知った彼は、指令を拒んでイートを助け、そのせいで怪我を負い隠れ家に逃げ込む。奇妙な共同生活が始まり、やがて二人は互いに惹かれあってゆく。やがてマークにはHIVに感染した母と弟がおり、しかし投薬には非常に金がかかるため殺し屋稼業に手を染めたのだとイートは知る。彼を救おうとするイート。しかしマークはその気持ちを素直に受け止めることができなかった……。

主人公マークを演じるラタナブンラン・トサワートは竹之内豊に似た美青年(イート役のチャヤワート・サン=トンは顔も芝居もクサナギ似)。ときおり雑然としたバンコクの下町の風景を従えた彼のナルシスティックな半裸のイメージ映像が挿入されるけれど、なかなか絵になっている。というか、それらがなければこの映画は成り立たない。おそらくは同性愛という行為も含めて〝薄汚れたものの美しさ〟を描き出そうというのが監督の意図だっただろうから。しかし、もはやその認識そのものが、どうしようもなく陳腐化してしまっているのだった。

いや、まあ、「男同士の純愛ドラマ」としてカツンの赤西亀梨あたりが主演すれば日本でも当るんじゃないかしらね。高木と藪(知念でもいいけど)ではまだ若すぎるし、キンキはこの役をするにはトウがたっちゃったし。って、なぜジャニばっかりかというと、日本でまともに〝萌え〟という市場を意識したタレント作りをしているのがここだけだから。ま、がんばってくれい(なにを?)。

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